家族葬専門 森の庵「104歳のおばあちゃんの尊い花(いのち)」

森の庵 司会の水野です。

このたびの豪雨災害で被害を受けた方へ、心よりお見舞い申し上げます。

あっという間に景色を変える自然の脅威に何もできなくて

呆然とする自分の無力さを実感しています。

 

これまでの歴史の中で、

この国全体が震えるような災害は幾度とあったのでしょうが

私たちはまだ

「自分は大丈夫」「ここは大丈夫」という神話?を

信じ続けているのかもしれません。

でもまだこの災害は終わっていません。

生かされた命、大切にしないと。

ひとりの命がいろいろなことを教え、

伝え、広げていくということを考えた日がありました。

 

先日、104歳のおばあちゃんのお葬儀を森の庵で行いました。

 

 

 

大正2年生まれ。

おばあちゃんの歴史の中でこの国全体が震える出来事がいくつも起きているのです。

おばあちゃんが生まれた翌年には第一次世界大戦。

わずか1歳の時に戦争という厳しい環境で

どのように育てられたのでしょうか?

 

10歳の時は関東大震災。

離れていたとはいえこの国は多くの命を失ったのですから、

地方に期待や負担がかかるのは当然で、

その中で少女時代を送ったということは

恵まれた環境とは言えなかったかもしれません。

 

26歳の時に第二次世界大戦が始まりました。

結婚して子供にも恵まれ家族を作り上げた矢先に、

ご主人は戦死。 3人の子供と、ご主人のお母様との生活は、

辛く厳しい日々だったことでしょう。

 

 

ところが、おばあちゃんは、穏やかで明るい人とご長女が語りました。

人のお世話が好き、踊りや三味線、民謡も趣味としていたようです。

想像するに、おばあちゃんは厳しい時代であっても

持ち前の明るさで自分の未来を開いていくことができる人だったのではないか?

 

料理は何でもおいしくて、特にちらし寿司はみんなが集まると作ってくれたそうです。

洋裁もお得意で、自分の服は自分で作るという人。コートなども器用に作っていたそうです。

 

おばあちゃんがいちばん喜んだ出来事は?という問いにご長女は

「やっぱり孫7人に恵まれたことかな」 と、おっしゃいました。

 

 

さまざまな出来事があり、明日を迎えられるかを経験してきた中で

命がつながっているということが

おばあちゃんの最高の幸せだったのかもしれませんね。

 

 

 

お式では焼香の時におばあちゃんの写真をしっかり見ることができるように、焼香台に写真を飾りました。

 

おばあちゃんにとってとても辛い出来事がありました。

長男が先に旅立たれたのです。

私は「長生き」というのは幸せなことだと思っていました。

でも長生きしたからこそ

大切な人を失う辛さを多く経験しなければいけません。

これも試練なのでしょうか? 次男が旅立った時、

ご家族はおばあちゃんの年齢や悲しみを考えて伝えなかったそうです。

ご家族のおばあちゃんを大切にする思いが伝わりました。

 

 

よく、亡くなった方の分まで…と言われることがありますが、

それはその分積み重なるのではなく、

あとは託したよ!のバトンタッチなのかもしれません。

それは先に生まれたからとか、弱っているからとかは関係ないのかも。

 

 

葬儀のお勤めの後に、導師様から戒名の説明がありました。

それはとても丁寧で、これからおばあちゃんはどこに行くのか、

それはどのような世界なのかをお話しくださいました。

ご主人、お子様の戒名の一字をおばあちゃんの戒名にも。

きっと、今は家族の再会に手を取り合ってこれまでの話をしているのかもしれません。

 

ナレーションでは、おばあちゃんを大きな花に例えました。🌸

踊り、民謡、三味線、書道、洋裁、料理…

花はいつの時代にも美しく咲いていました。🌸

前向きで明るくて世話好きであったかい

花はいつの時代も目に見えぬよい香りを届けました。 🌸

そして、おばあちゃんが伝えてくれたことは 花は花びらが散るときが最も尊いということ。

花びらはみんなにありがとうと

深いお辞儀をするように、ふわりと静かに離れました。

 

 

ご長女からのお話で印象に残っていたことは、

おばあちゃんが洋裁がお得意だという話の中で、

ご長女ご自身も洋服を自分で作るとのこと。

「DNAは受け継がれているんですね」というと、

「私はそれだけしかできない、母は何でもできる」という答えでした。

この中に敬意と愛情を感じました。

そして、そうお話してくださる言葉や声はきっとおばあちゃんに似ているんだろうなと思いました。

命が教え、伝え、さらにそれを私が聞いて広げていく。

それは奇跡だけど、ずっと昔からあるのです。

 

儚い命の悲劇が報道されていますが、

命を繋ぐということがいかに難しいことかも伝えてほしい。

そして繋いだ命の奇跡と、それが人々の生きる力になることも。

 

暑い日々が続きます💦。みんなで声かけあって生かされた理由をもって命を守っていきましょう。

 

 

森の庵 司会水野🎤