一般葬では喪主があらたまった形で挨拶しますが、家族葬でも同じように挨拶をする必要があるのでしょうか。結論からいうと近親者のみの家族葬であっても、挨拶は必要です。ただし、一般葬とは異なる点もいくつかあり、前もって確認しておきたいですね。家族葬は、遺族だけでなく、親族や近しい知人なども参列するケースがほとんどです。儀礼的な意味も込め、敬意を払って挨拶をきちんとしましょう。
口調や内容はそれほど改まる必要はない場合もあり、参列者によって臨機応変に対応してかまいません。まずは、そのまま使える挨拶例文をご紹介します。のちほど詳しく解説しますが、家族葬の挨拶のタイミングは通夜終了時と出棺時の2回です。
今回は喪主を妻としたときの挨拶例文を2つ用意しました。適宜言葉を変えてご使用ください。
目次
通夜終了時の挨拶
「本日はお忙しい中、通夜へのご参列を賜り、誠にありがとうございました。○○の妻の××と申します。夫○○も大変喜んでいることと存じます。
生前は夫が誠にお世話になりました。遺された家族に対しても、夫の生前同様変わらぬおご指導を賜れれば幸いに存じます。また、葬式・告別式は明日○日×時より当会館でおこないます。本日は誠にありがとうございました。」
出棺時の挨拶
「故人の妻○○でございます。みなさまご多用中のところ、昨夜の通夜から本日の葬儀・告別式とご参列賜りまして、誠にありがとうございます。
このようにみなさまにお集まりいただき、故人も喜んでいることと思います。夫亡き後も未熟な私たちにご指導ご鞭撻のほど賜われるとありがたく存じます。本日は誠にありがとうございました。」
家族葬の挨拶マナー!4つのポイントをチェック
次に家族葬における挨拶のマナーをチェックしましょう。
ポイントは4つあり、人前の挨拶に不慣れでもこれらを押さえておけば、滞りなく挨拶できます。
挨拶をするタイミングは2回
家族葬において、喪主が挨拶をするタイミングは、
・通夜終了時
・出棺時
の2回です。いずれの場合も、司会者やスタッフの案内に従って挨拶をすれば、タイミングを間違うことはありません。
1回目の通夜終了時では、参列者への感謝の気持ちと可能な限り故人が亡くなったときの状況も説明しておくといいでしょう。また翌日の案内や、参列の願いも合わせて伝えておきます。2回目は葬儀が終了した後、出棺時です。火葬場へ出発する前に、もう一度参列者への感謝や故人への思いなどを述べましょう。
挨拶に要する時間は3分以内
挨拶は3分以内で簡潔にまとめましょう。緊張して内容を忘れてしまいそうであれば、メモを見ながらでもかまいません。ただし、冗長になりすぎたり、あまりに短すぎるのは避けたいですね。
挨拶文に入れたい4つの内容
挨拶文は次の4つの内容を入れるのが基本です。
挨拶文に入れる4つの内容
・故人と喪主の関係
・参列への感謝
・故人が生前お世話になったことに対する感謝や生前の思い出など
・今後のお付き合いも変わらずお願いしたいという気持ち
4つを入れれば、失礼のない挨拶文を作ることができます。挨拶文を見直す時の参考にしてください。
挨拶文で使ってはいけない言葉
「忌み言葉」と呼ばれ、葬儀では使ってはいけない言葉があります。縁起が悪いとされており、挨拶文でも避けるべき言葉です。ここでは、間違って使いやすい忌み言葉をチェックしておきましょう。
・重ねて使う言葉や繰り返しを表す表現
「重々」「重ね重ね」「たびたび」など同じ言葉を重ねたり、「相次いで」「追って」「再三」など繰り返しの意味を表す表現は避けましょう。不幸を重ねたり、繰り返したりという意味になり、葬儀の場にはふさわしくありません。
・生死を直接的に表現する言葉
「死亡」「死去」「生存中」「存命」など、生死を直接表す言葉も葬儀では避けられます。死を意味する言葉は「逝去」、生きていたときを示す言葉は「生前」に変えて表現しましょう。
家族葬に関するご相談は森の庵まで
私たちは、家族葬専門の森の庵です。心温まるお葬式のお手伝いをいたします。家族葬が広がる中でマナーについてお悩みやご不明な点が多くあるかと思います。その際には、私たち葬儀専門スタッフにお気軽にご相談ください。