家族葬専門の森の庵「星の王子様とバラの花」~愛情に包まれた小さな命~

こんにちは。森の庵司会の水野です。

暖かい日が続いています。

花が咲き生き物が活動し始め

森の庵のまわりも彩り豊かになりました。

森の庵の周りは自然がいっぱいで、

高い建物がないので空が広く星もよく見えますよ。

お通夜が終わると、星を眺めながら帰ることもあります。

星

 

私はハッブル宇宙望遠鏡の写真を見ることが好きで、

ネットで探しては宝石のような

宇宙の世界に癒されています。現実逃避アイテム!

昔から人は星で方角や時間を確認したり、

星を眺めて想像の世界で物語を作ったり、

星を占いや信仰の対象として願いをかけたり、

とってもとっても頼りになるものでした。

もしも、亡くなった方々が星になっているとしたら

その「見守り」があるから、進んでいける!という力ににもなっているかもしれません。

星のパワーはすごい!

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この世界に誕生してわずか12日 

命の尊さを教え、愛情を与えてくれた

小さな体の男の子と時間を共にすることができました。

私にとって一生忘れない時間でしょう。

お葬式ではない、お別れ式という言葉もなんだか違うような、

言葉で表現するとしたら「大切な時間」

大切な時間を作る。。。私たちにできること。

家族葬専門だからできることがあります。

 

小さなお部屋の中心にゆりかご。

そのまわりを囲むようにご家族のお席が並べられました。

 

パパとママの元に生まれてきた男の子、

小さな体で病気と闘いました。

かなり進んだとされる医療技術をもってしても

体のしくみや命の細やかさはまだ解明されないことが多いのです。

私はその男の子が

ゆりかごに眠っている姿で会いました。

パパとママはまだお若くて、

涙が止まらなくても

しっかりと打ち合わせに受け答えをし、

覚悟を感じました。

今日、我が息子は姿をなくす、

それはこれまでで一番つらいことでしょう。

 

私はこのパパとママに力強く進んでいってほしいと

「星の王子様」の一節を

伝えながらこの時間を作っていきました。

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王子様がご家族、お子様をバラの花と考えお話をしました。

「王子様はあらゆる星をめぐり

ある時、地球という星に行きます。

自分の星では一輪のバラの花があり

大切に愛情深く育てていましたが

地球に行くとたくさんの

バラの花があることに気づきます。

しかし、出会ったキツネの言葉を聞き、

自分が大切にしていたバラの花は

多くの花のひとつではなく

大切に育て愛情をもって接し、

花咲く日を楽しみにしていた

たったひとつの

特別な大切な花だった

ということに気づきます。

キツネは

大切なものは目には見えない

と教えます。

王子様が大切にしていたのは

花に対する愛情でした。

心の純粋さ、清らかさ、

小さな棘さえも愛おしくなるその花。

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御家族御親族は12人、

「心臓は止まっていても耳は聞こえている」という話があります。

皆様ひとりひとりに抱っこしてもらい

声をかけてもらいました。

こうしてみんなが大切にしてくれたんだよと覚えていてほしいから。

「生まれてきてくれてありがとう。」

「よくがんばったね。」

言葉のひとつひとつがその表情とともにきっと伝わっていると思います。

 

小さなからだの小さな頭にやわらかい髪が少し。

パパとママに遺髪をとってもらいました。

森の庵には遺髪を希望された方のために、

小さな手作りの箱があります。

とてもかよわい小さな箱ですが

大切な箱。

「今すぐということはないかもしれないけれど、

この近い未来に

この髪から声を複製できるかもしれませんよね。」

いつか我が子の声を聴くことができたらご両親は愛おしくてたまらないでしょう。

 

ママが持ってきた哺乳瓶には母乳が入っていました。

本当は飲ませてあげたかった…思いが伝わります。

「少しお口に含ませてあげますか?」

パパとママの手によって

小さなお口に哺乳瓶で

ママの味を感じてもらいました。

御家族御親族の皆様で小さなゆりかごに

かわいいお花が手向けられました。

パパが、

トミカのミニカーをかたどったろうそくを入れたいと言い、箱から出しました。

青いトラックのミニカー。

セロハンで包まれていたけれど、

すぐに遊べるように

セロハンを剥がしてゆりかごの中へ。

 

霊柩車にはパパとママ。

本来、柩が入るところではなく

パパの膝の上にゆりかごが抱っこされました。

これは「お別れ」ではないと思いました。

「お別れ」ではなくずっと我が子。ずっと親子。

だって、

一度もパパとママから離れたことがないから。

「お別れ」の経験もない。

「お別れ」という言葉も知らない。

だからずっとそばで見ていてくれるでしょう。

 

「いつか日々の忙しさや、めぐる日々にある喜びを感じたときは

息子さんがご家族に向けてエールを送っているのだと思って

この寂しさを乗り越えてください。」

この言葉が私からの精一杯の言葉でした。

 

物語の中で王子様と出会ったばかりのキツネが言います。

「まだ君と仲良くなっていない」と。

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しかし、

王子様とのお別れの時になって、

「キミが来るのを待ち望んでいた、

麦畑が黄金色に染まるとき

君の髪の色を思い出して君を思う。

そう、君と仲良くなっていたんだと。」

出会ってすぐのお別れではなく

おなかに宿った時から

そしてこれからもずっと仲良しであること。

姿が見えなくても

思い出せば心が熱くなること。

 

大切なものは目に見えないものなんですね。

これから星☆を見上げるとき、

ああ~きれいだな、という思いだけでなく

王子様、バラの花、

そして純粋な親子の大切な時間を思い出すでしょう。

 

森の庵 水野🎤