月が~出た出た♪
旅立つその日まで病室で歌っていた炭坑節
「お母さんその歌ずーと歌っているよね」と言ったら
「私がまだ、おかっぱだった頃、落ちてきそうな満月を見上げ父と歌ったの」
今まで聞いたことのない母の想いに
自然と熱いものがこみ上げてきたと
息子様が私たちに話してくださいました。
そして、
「最後はあんただけでええ」
「な~んもしないでくれ」
そう何度も繰り返していた・・・
そうもおっしゃいました。
かしこまりました。
お母様の遺志を尊重し静かに送って差し上げましょう。
イベントのような盛り上がりではなく
悲しめる環境、一緒に過ごす時間を大切に考える
森の庵でできることは何か
スタッフが出した答えは
お通夜の代わりに炭坑節を流し
皆で歌いお別れをする事でした。
遠い日の母の面影に出会えた気がしました
不思議とその情景が浮かびました
母にサヨナラを言えました
そう涙を流されたご家族。
森の庵でのお別れとは儀式を執り行うことではなく
「家族をもう一度結び付けるお手伝いをする事である」
そのことに改めて気づかされたお別れでした。